スケジュールレコメンドサービスにブームの兆し
近年、ユーザーカレンダー上の暗黙の空き時間および「予定なし」 等による明示的な空き時間に対し、属性情報や過去の行動履歴を元にAI等に より自動生成されたスケジュールをレコメンドするサービスが増加しています。
草分けとしては、2015年にGoogle社に買収されたTim eful社のアプリTim efulがあります。
これは個人の行動履歴や傾向に基づいてAIが自動でスケジューリングをしたりスケジューリングのサポートをするというもののようです。
この記事が紹介された時点のTim efulの主要機能はスケジュールやタスクの自動設定と設定補助に留まっているようですが、ここまで自動化が進めばその先に期待されるのはスケジュールやタスク内で必要となるモノやコトの情報です。
例えば、自動スケジューリングでランチミーティングが提案されればその期間に利用可能な貸し会議室やケータリングの情報が必要ですし、旅行が提案されればその期間に利用可能な移動手段や宿泊施設、観光案内の情報が必要になります。
ただでさえ便利な自動スケジューリングですが、そのイベント内で必要となる需給情報が同時に提供されればまさに鬼に金棒です。
当社ではこの自動スケジューリング+需給情報レコメンドという理想的な形態にあてはまるサービスをスケジュールレコメンドサービスと定義しました。
現時点ではこれに近い形態のサービスも登場してきています。
スケジュールレコメンドの利用拡大によるレコメンド内容修正 ニーズの発生
前項で述べたように大変便利な自動スケジューリングですが、爆発的に普及するためには需給情報レコメンドという起爆剤が必要です。
ここからは、自動スケジューリングに需給情報レコメンドが実装された理想的なサービス、スケジュールレコメンドサービスが普及した後の世界を想定して話を進めます。
行動履歴や趣味嗜好に基づいた自動スケジューリング、そしてそのスケジュールの実行に必要となるモノやコトに関する情報をAIが自動でレコメンドしてくれる様子は想像しただけでワクワクします。
しかし、AIによる高確度のレコメンドであっても全てレコメンド内容に 沿って行動することは現実的ではないため、レコメンドをより自分のニーズに近 づけるための要求が必ず発生することになります。
レコメンドされた時刻の微調整や目的地変更、提供サービスのジャ ンル修正、レコメンドをヒントにした異なる時間枠での新規レコメンドの要求 等です。
サービス提供者によるスケジューラ上でのレコメンド内容修正 機能の提供
サービス提供者がこのようなユーザーニーズに応えるためには、カレンダーアプリやAPIで同期したカレンダー上においてユーザーによるレコメンド内容の修正ができるようにすること、そして修 正内容に対応したスケジュールの再レコメンドができるようにすることが必要となります 。
ユーザーの要望を反映させた再レコメンドスケジュー ルによって、より都合に沿った日程や、よりニーズに近い商品やサービス、店舗の情報等を 得ることができてはじめて、現実的な運用が可能となるのです。
AIによって提案されたプランをユーザーが調整することで理想的なプランを完成させる、AIとヒトとのコラボの理想形のひとつと言えるでしょう。
スケジューラ上でのレコメンド内容修正機能に対する特許によ る権利保護
前述の通りユーザーニーズを満足させるスケジュールレコメンドサービスとするには、単なる自動スケジューリングではなく、提案されたスケジュールの実行に必要となるモノやコトに関する情報の同時提供が必要となるわけですが、そのためには、レコメンドされたスケジュールの修正内容や再レコメンドされたスケジュールの内容には必然的に商品情報や店 舗情報等の需給情報が含まれることになります。
この場合、『スケジューラ上で需給 に関する要件を送信する』構成を含むことになり、これは当社保有のスケジュールマッチングに関する特許の構成にあたることから、このようなサービスの 実施にあたっては当社との間で特許実施許諾契約を締結する必要が生じる可能性があります。
当社ではより多くのサービス提供者様に当社特許をご利用いた だくことによって共にスケジュールレコメンドサービスの発展に寄与したいと考えていますので、該当するサービス提供者様は是非お問合わせください。